いつかは必ず来るんだろうな。でも、まだまだ遠い未来の話だと思っていました。
カミングアウト。
女装している事を、身の回りの誰かに告白する事。
しかし、それは突然訪れました。
友人からの突然の電話。それがすべての始まりだった。
激辛グルメ祭りというイベントが新宿であり、激辛好きの私は、前から行きたいと、思っていました。
夜勤明けのこの日、お昼頃に仕事を終えた私は、自宅に帰らず、ネットカフェで変身して、このイベントに向かいました。
猛暑が心配でしたが、この日は風もあり、激辛料理でもなんとか耐えられそうです。
京華楼というお店の麻婆豆腐を注文し、頂きました。激辛にしてもらったせいで、当然辛くてたまりませんでしたが、めっちゃ美味しかったです。
ビールが飲みたいと思い、ふと見てみると、なんと!昼間は生ビールが半額というではありませんか!。当然飲みます!。
「お姉さんどーぞ(^^)」ビールの売り子のお姉さんにそんな風に言われ、気をを良くした私は、ビールをおかわり。昼間のビールはメチャウマなんですが、酔いの回りも早く、少しいい気分になっていました。
と、その時!。友人からの1本の電話が!
友人「おい〇〇(私の本名)。久しぶりー。今日、19時から飲まない?」
私 「え?今日?。いやー、今日は夜勤明けだからキツイから無理」
夜勤明けで体がキツイ事を理由に断りましたが、本当はそうではなく、女装のまま、夜まで過ごそうと思っていたから、断りました。
だって、行くならB面(男)に戻らなきゃならないじゃないですか。もう少しA面でいたいからです。
一度は断るも、禁断の思いが…
電話を切ったあと、私の中で、何かが弾けました。そして禁断の思いが、ふつふつと湧いてきました。
この姿のまま、友人との飲み会に参加してみようかな。
いやいやいやいや、ダメだろう。
しかし、以前、女装のままで飛行機に乗った時もそうだったように、ダメだと思っていても、なぜか体が、勝手に動きます。
スマホのメッセンジャーを開き、友人にメッセージを打つ私。以下、要約。
私「飲み会、やっぱり行こうかな。でも一つ条件があるけど、いいかな。」
友人「おう!いいよ}
私「因みに誰が来るの?」
友人「オレと山田(仮名)の二人だよ」
私「そっか。絶対内緒なんだけど、絶対内緒の条件のむか?のむなら行くよ。」
友人「内緒の条件とは、何でしょーか?。飲み代をおごれ!とか?」
私「いや、そんなんじゃない。覚悟はできているか?俺の秘密。」
友人「はよ言え(^^)!」
私「おれさ、、、、おれ…」(少し躊躇する私💦)
友人「ん?どーした?」
私「やっぱ言えねーーー!」
友人「はよ言わんかい!!!」
私「覚悟はできてるか?」
友人「おう!」
私「俺、女装で行ってもいいか?」
友人「はぁ??なにそれ?マジかよ!!」
私「うん。マジ。実はさ、もう既に今女装しててさ。いいかな?。なんでこんな事してるかは、後で話すよ」
友人「おう(笑)わかった!あ、山田(仮名)には内緒にしておこう。リアクションを見たい」
私「ありがとう。お化粧直していくね」
私「こんな格好で行きます!」
と、画像を送りました。これです!
友人「お、、、おう!面白すぎるんで、絶対来てね。」
かくして私は、友人に女装を告白し、女装のまま会いに行く事になりました。
今日は女子として扱ってもらおっと💕
私は、少し遅れる事をメッセンジャーで伝えると、こんな返事が来ました。
友人「先にやってるから店まで来いよ!」
そこで私はこんな内容をを送り返しました。
私「ヤダ。今日は女子なんだから、駅まで迎えに来て💕」
今日は女子として扱ってもらおう。そう思ったのです。
友人「わかった、迎えにいく」
なかなか面白い展開になってきた。
駅の改札で友人が待っていました。私を見た瞬間、
友人「すげ!!なんでこうなっちゃったの?」
私「まぁ、つまり、ただの趣味。あとで話すわ」
友人と二人で居酒屋へ向かいます。山田(仮名)はもう店で待っており。先に友人が店内に入り、私が遅れて入りました。
「おまたせ〜〜〜(^^)」女子っぽく小走りに両手を振り、山田(仮名)の前に現れる私。
山田(仮名)と目が合う。その瞬間、目をまん丸くする山田(仮名)。状況を読み込めていないよう。
私の姿を上から下まで舐めるように見る視線が!!キモ!!。いや違う。キモいのは私の方ですね。あははははーー。
しばらくして、
山田(仮名)「どどど!どーしたの??何があったの??」
動揺を隠せない山田(仮名)。
そりゃそうだよね、友人がいきなり女装で現れたんだから無理もない(^^)
やっぱ男ってデリカシーない!!
「今日は女子だからね。女子として扱ってね(^^)」
そう宣言したのは良かったのですが、ある意味本当に女子扱いでした。
「おばはんやん!」とか、私の鞄を見て、「この鞄ダサくね?」とか、「この帽子、農作業用だろ!」とか、平気で言ってきます。
こら!お前ら!だから男はデリカシーが無いんだよ。まず、女子に向かっておばはんは禁句だし、鞄や帽子、小物など、可愛いと褒めてくれるならいいけど、ダサいとかそういうの要らないし。
私は男なのでわかります。こういう言葉って、恥ずかしさから出て来る言葉。ホントはそんな事思ってないのに、照れてる自分を隠すために、わざと言ってる事が多い。私もそうでした。可愛い女子と話したりすると、照れ隠しでそんな事を言ったりします。まぁ、私への場合、可愛いからじゃなく、恥ずかしいからですけどね。
あ!!!!そうか。私も同じことをしてるじゃないか。女子の皆さんすみません。以後、気をつけます。
女装すると、今まで知らなかった事に気がつく事があります。女子の気持ちを知る事ができるのもその一つ。
かわいいねとか、綺麗だねなんて、恥ずかしいし、言われても嬉しくないだろうと思って、今までめったに言いませんでしたが、言われるとめっちゃ嬉しい。反対に、おばはんとか、ダサい。とか言われるとめっちゃ凹むんです。
突然のカミングアウト。正解でした。
飲み会は楽しかった。途中山田(仮名)の彼女さんも参加して、更に楽しかった。彼女さんにメイク。純女さんにメイクをするなんて、考えてみれば初めてで、メッチャ楽しかったです。
しかし、女子はいいですね。肌がピチピチしていてお化粧もきれいに乗るし、目、鼻、口など、パーツひとつひとつが小さくて、めっちゃかわいかったです。
彼女さんにメイクしてるの図
私と彼女さんは女子トークで盛り上がり、私は女子として参加も、たまに男を出したりして、オカマバー状態。大盛り上がりでした。
私は恋愛対象は女性だし、心も体も女性になりたいというわけではなく、女性の服を着たいだけの、あくまでも、趣味としての女装である事を話しました。
私は昔から多趣味で、熱帯魚、海水魚や、釣り、ラジコンヘリ、飛行機など、いろんな趣味に手を出してきました。女装はその中の一つであり、今、とてもハマっています。
他の趣味と決定的に違うのは、目的が「自分を変える」事だからです。メイクにしても勉強すればするほど奥が深くて、楽しいです。コーデも難しいけど、いろんな自分になれて楽しいです。失敗を繰り返しながら自分を変えていく。これがホントに面白いです。
ただし、いくら趣味とは言え、これでも真面目に女装しています。公共の場に出る以上。そこはちゃんとしたいし、なによりキレイになりたいから。頑張っていろいろ勉強して、少しでも可愛いと思われたい。
そんな話を友人達にしたら、最初は「おばはん」だとかなんだとか言ってた友人も、「見慣れてきたわ〜」と、しまいには私にベタベタくっついて来る。写真を撮る時も、肩に手を添えられて、めっちゃ近い💦。
私「もしかして惚れたか?」
山田(仮名)「ちょっと見慣れてきたわ〜」
と、否定はしなかった(^_^;)
いつかは必ず来るだろうと思っていたカミングアウトを、勢いでやってしまった感はあります。しかし、ちゃんと受け入れてくれた友人と、その彼女さんに感謝です。
翌日LINEで、「昨日はありがとう。またA面(女装)で参加してもいいかな?」と送ってみたら、「いいよ」と、返ってきました。
コメント
お疲れ様です 笑
あざまーす(^^)
僕も、同じ会社のお友達と飲む時もスカートを履いていきますよ・・・